デートを重ねて仲良くなり、働いているバーで高額な酒を飲ませて支払いを迫る。そんな手口で女子大学生らを性風俗店にあっせんしていたとして、京都府警がバーの店長や男子大学生らのグループを摘発した。1日には男子大学生2人を職業安定法違反(有害業務の紹介)の疑いで逮捕し、発表した。2人は同志社大3年生で、女性を連れてくる学生のまとめ役とみられている。
生活保安課によると逮捕されたのは、高橋勇斗(21)=京都市下京区=と西村淳生(あつき)(21)=同市中京区=の両容疑者。高橋容疑者は昨年1月に専門学校生の女性(21)、西村容疑者は昨年3月に大学生の女性(19)を大阪市内の風俗店に紹介した疑いがある。
府警の説明では、2人は1日未明、「職業安定法違反の件で来た」と東山署に出頭してきた。「女性を風俗店に紹介したことに間違いない」と容疑を認めている。捜査関係者によると、府警の捜査を知って1月からインターネットカフェなどを転々とし、「ネットで時効(7年)を知り、逃げ切れないと思った」とも述べているという。
このグループの捜査では府警が1月16日、祇園(京都市東山区)の会員制バー「Luce(ルーチェ)」の店長で、リーダー格とみている岸井謙典(けんすけ)容疑者(24)を同容疑で逮捕した。
グループには、女性を店に連れてくる20人のスカウト役がおり、うち17人が大学生だった。これまでに京都産業大の3年生(22)と同志社大の2年生(20)が逮捕されている。1日に逮捕された2人は仲間内で「チームリーダー」と呼ばれ、スカウト役の学生を指導する立場だったという。
捜査関係者によると、スカウト役は街頭を1人で歩いている女性を狙って声をかけ、その後も会って好きになったふりをして店に誘い込んでいた。専門学校生の女性は約120万円、大学生の女性は約80万円までつけが膨らみ、風俗店で働いて返すよう促されたという。
府警は押収した資料から、風俗店に紹介された女性客は2017年10月~昨年11月に250人を超え、岸井容疑者が女性の売上金の15%、総額約7千万円を手にしたとみている。うち3分の2がスカウト役の学生に渡ったという。
■「女性の目的地まで送る」…マ…