「THIS IS JAPAN NAVY」。韓国海軍から火器管制レーダーを照射されたとして、防衛省が昨年末に公開した映像で、海上自衛隊機の乗員がこう名乗っていることがインターネット上などで話題になり、防衛省に問い合わせが相次いだ。直訳すると「こちらは日本海軍」。ただ、防衛省が映像に添えた日本語の字幕には「こちらは日本国海上自衛隊」とある。その背景は?
海自の正式な英語名は「Japan Maritime Self-Defense Force」、略称は「JMSDF」だ。だが、約13分の映像で、海自隊員は三つの周波数帯で、2回ずつ呼びかけ、一貫して「ジャパンネイビー」と名乗った。防衛省は「無線で他国の船舶に連絡する際は相手が理解しやすいよう、以前からジャパンネイビーと自称するよう内規に定めている」と説明する。
海自のパイロットが航空管制官と交信する際のコールサイン(呼び出し符号)にも「ジャパンネイビー(JN)」を使うと国土交通省の航空保安業務処理規程に定めてある。航空評論家の青木謙知氏は「コールサインは所属を識別するための記号に過ぎず、言葉に深い意味はない。雑音交じりで聞き取りにくい無線通信では、簡潔で分かりやすいことが重要」という。
陸上自衛隊(Japan Gr…