5日午後10時15分ごろ、福島県郡山市昭和1丁目、無職白井武志さん(62)方から出火、木造2階建て住宅が全焼し、焼け跡から4人の遺体が見つかった。
郡山市消防本部や郡山署によると、白井さんと、この家に住む白井さんの妻、母親、母親の弟の50~90代の計4人と連絡が取れておらず、署は、遺体はこの4人とみて身元の確認を進めている。
現場はJR郡山駅から南に約1・5キロの住宅街。すぐ近くには大型ショッピングモールもある。
近くのアパートに住む主婦遠藤キン子さん(72)は、「遅かったので寝ていたらバーンバーンという音がした。慌てて窓からのぞくと炎が上がっていた。まさか近くでこんなことがあるなんて」と話した。
近くの50代男性によると、白井さんは郡山市役所に勤め、2年前に定年退職した。「温厚で町内の行事にも積極的に参加する人。タケちゃんと呼ばれてみんなに親しまれていた」と話した。
近くの無職渡部宣子さん(85)は、白井さんの母親と家を行き来する仲だったという。渡部さんが縫った小物袋をあげると、後日ワラビやフキを持ってきてくれるなど優しい人だったといい、「家族仲良く暮らしていたのに。信じられない」と声を震わせた。(小手川太朗)
死者、冬に増加
火災による死者は冬に増える傾向にある。2017年の総務省消防庁の統計を見ると、最少の9月の56人に対し、1月は197人、2月は182人、3月は168人だった。
住宅火災で死者が出たケースの…