今月半ばの日ロ外相会談を控え、ロシアのラブロフ外相が日本に対する強硬発言を繰り返している。第2次世界大戦の結果、北方領土が合法的にロシア領になったと日本が認めることを平和条約交渉の前提にしており、態度軟化の兆しは見えない。
中央アジアを歴訪中のラブロフ氏は4日、キルギスの大学で講演。北方領土の主権を含め、「第2次世界大戦の結果を日本が完全に認めるよう望む。さもないと、どんな対話も成立しない」と訴えた。5日にも隣国タジキスタンで「(交渉の最初の)一歩は日本が踏み出す必要がある」と述べ、日本に譲歩を求める姿勢を強調した。(モスクワ=石橋亮介)