トランプ米大統領は一般教書演説で、野党・民主党に下院の過半数を奪われた「ねじれ議会」を意識し、議会に協調を呼びかけた。一方で、2020年大統領選をにらみ、与野党が激しく対立するメキシコ国境での壁建設の実現に改めてこだわりを見せるなど、対決姿勢も隠さなかった。
トランプ氏は演説で「我々は一緒になって、何十年も続く政治的な行き詰まりを打破できる。昔からの分断に橋を架け、古傷を癒やし、新しい連立を築き、新しい解決策を打ち出して、米国の素晴らしい未来を切り開こう」と主張。「決断するのは我々だ」とし、ねじれ議会による対立を越えて、超党派で政策の実現を図るよう呼びかけた。
目玉政策の国境の壁建設は与野党が激しく激突。関連予算が成立せず、史上最長の35日間も政府機関が閉鎖となった。国民から批判を受けたトランプ氏は、民主党に屈する形で一時的に再開する暫定予算案に署名した。
巻き返しを図るトランプ氏は、中南米から国境を越えてくる不法移民が違法薬物の密輸や人身売買などの犯罪を繰り返しているとし、「我々には、米国市民の命と職を守る移民制度を構築する道義上の責務がある」と主張。議会の承認無しに建設費を捻出できる国家非常事態宣言は見送った。
通商問題については「素晴らし…