アフガニスタンの選挙管理委員会は5日、7月20日に予定される大統領選で、資格審査を通った候補者18人を発表した。現職のガニ大統領や首相格のアブドラ行政長官の他、現政権への批判を強める有力者が認められ、混戦が予想される。
最大の争点は治安だ。元世銀職員で最大民族パシュトゥン系のガニ大統領は、治安分野に国家予算の約6割を注いできた。駐留米軍とともに反政府勢力タリバーンと戦ったがテロは収まらず、野党から批判を浴びている。政府の支配域は国土の5割強ほどで、治安機関への国民の信頼は失墜している。
対抗馬として有力な第2民族タジク系のアブドラ氏は前回選挙でガニ氏と接戦となり、大統領に次ぐ行政長官に収まった。しかし、ガニ氏との利権争いで政治停滞を招き、支持母体のタジク系勢力の一部が離反。第4民族ウズベク系の支持を得て、態勢の立て直しを図っている。
ガニ氏の前顧問で安全保障分野…