鹿児島県ライフル射撃協会(鹿児島市)の助成金不正受給疑惑で、当時会計を担当していた理事が7日、朝日新聞の取材に対し、不正を認めた。スポーツ教室の実技指導者とした3人中2人が「架空」で、「実際には来ていない指導者の領収書を書いた」と語った。指導者への謝金なども支払われておらず、計13万円の返還を検討するという。
鹿児島県ライフル協が「カラ指導」 助成金不正受給か
疑惑が浮上していたのは、射撃協会が2017年に8回行ったスポーツ教室事業に対し、県体育協会(会長・三反園訓知事)が交付した助成金。計26万円を受け取った射撃協会が提出した実施報告書では、指導者の3人に謝金と交通費を支払ったとされ、3人の領収印が押された領収書が添付されていた。
会計担当だった理事は7日、2人が教室に参加せず、参加した1人にも謝金などを払わなかったことを認めた。指導者に渡らなかったのは計13万円分で、協会の別の会計に入れたと説明。「事前に提出した計画書と(実態を)合わせるためだった」と語った。(野崎智也)