平成に代わる新しい元号について、政府は4月1日に閣議決定する直前、現天皇陛下と新天皇となる皇太子さまに事前伝達する方向で検討している。政府は8日、元号選定の手続きを確認。平成改元を踏襲することにしたが、憲法学者からは、新元号の事前伝達に憲法上の疑義を指摘する声も上がる。
政府が事前伝達を検討しているタイミングは、元号を協議する全閣僚会議が終わって新元号が固まった後、閣議で正式決定する直前だ。杉田和博官房副長官が電話で連絡する山本信一郎宮内庁長官を通じて、天皇陛下と皇太子さまに伝えることを想定。政府高官は「どちらが先か臆測を呼ばないよう、同時に伝わるのが好ましい」と語る。
朝日新聞の取材に対する石原信雄元官房副長官の証言によれば、前回も同じ段階で、石原氏が当時の藤森昭一宮内庁長官に電話で連絡した。「『平成』に決まりました。これから閣議にかけます」と伝え、藤森氏を介して天皇陛下に伝えられたとされる。
安倍政権の強力な支持基盤であ…