レオパレス21が国の基準を満たさないアパートを建てた問題で、同社が地方自治体に出した建築確認用の設計図面には基準に合った部材を記しながら、実際の現場には基準外の違う部材を運び込んだ疑いのある事例が複数見つかった。関係者が8日明らかにした。
レオパレス物件、天井裏仕切り壁1枚だけ「アウトやろ」
アパートなどを建てるレオパレスのような業者は、その図面を地元の地方自治体に事前に出して、建築基準法の法令を満たしているかどうかの確認を受ける。「建築確認」と呼ばれる仕組みだ。
関係者によると、今回不備が明らかになった物件の中から、レオパレスが図面に記した部材と、同社が建築現場に実際に運び込んだ部材が違う物件が見つかった。その中に、図面の部材が基準を満たす一方、運んだ部材は基準を満たしていない例が複数あった。
レオパレスはこれまでの記者会見で「社内の設計部門と(部材の)発注部門の情報共有が図れていなかった」「図面の表記の不統一で現場の誤解を招いた」などと説明してきた。