大相撲の元横綱稀勢の里の荒磯親方が10日、東京・国技館であった花相撲の日本大相撲トーナメントでテレビ解説者デビュー。現役時代にこれだけしゃべってくれれば良かったのに、と思うほど、冗舌だった。
相撲特集:どすこいタイムズ
嘉風の右差しに「いやあ、速かったですねえ。弱点をうまく攻めてくる、本当にやりにくい相手でした」。弟弟子の高安が登場すると、「左四つになると、本当に強いんです」。その通りに高安が勝つと「これですね!」と興奮気味だ。現役時代の稀勢の里といえば、取組後の支度部屋では小さい声でぽつぽつしゃべる程度。負けた日は、言葉より、ため息と舌打ちの方が多いのが定番だったのだが。
中継後、「緊張? 全然しなかったっすよ」と荒磯親方。出来栄えについては「明日の新聞で酷評してください」と笑いを誘いつつ、手応えありの表情だった。(鈴木健輔)