イラン人の女性写真家が、自身が撮影した反政府抗議デモの写真をトランプ米大統領が許可なくツイッターの投稿で使ったとして、抗議の声を上げている。トランプ氏は投稿でイランの体制を批判。体制に不満を持つイラン国民を応援するのが狙いだったとみられるが、思わぬ「しっぺ返し」を受けた形だ。
トランプ氏は11日の投稿で、イラン・イスラム革命40周年に合わせ、英語とペルシャ語で「イランの体制は失敗の40年しか生みだしてこなかった」とイラン指導部を批判した。そのうえで、「長く苦しんできたイランの人々には、もっと輝かしい未来がふさわしい」とイラン国民に寄りそう姿勢を示していた。
投稿には、2017年12月30日にテヘラン中心部で起きた反政府デモの写真を加工したとみられる画像も含まれていた。写真では、治安部隊が使用した催涙弾による白煙を背に、女性が髪の毛を隠すヘジャブと呼ばれる布で口を覆いながら、左手を高く突き上げている。
撮影したというテヘラン在住の写真家、ヤルダ・モアイェリさん(37)は、自身のSNSに「私の写真が世界中で自由の象徴になっているとすれば、名誉なことだ。しかし、トランプ氏が許可なしにペルシャ語のツイートでも写真を使ったことは不名誉であり、深い悲しみに陥れた」と投稿した。この写真は、17年末にイラン全土で起きた反政府デモの象徴的な場面として、SNSなどで世界中に拡散された。
モアイェリさんは、トランプ氏…