汗を流す力士たちの脇を、サラブレッドが駆け抜ける――。大相撲春場所(3月10日初日、エディオンアリーナ大阪)に向け、田子ノ浦部屋が兵庫県尼崎市の園田競馬場に宿舎を構えている。朝稽古の一般公開が始まった26日は競馬の開催日で、競馬ファンの視線も土俵に釘付けにした。
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かつて同競馬場でトップジョッキーとして活躍し、日本中央競馬会(JRA)に移籍した小牧太騎手(51)が、知り合いの田子ノ浦親方(42、元幕内・隆の鶴)に勧めたのがきっかけ。利用は有償で、メインスタンド脇の馬券発売所1階に土俵を設け、2階を宿舎にした。第4コーナーが近く、土俵からも疾走する競走馬が目に入る。
稽古には、大関高安のほか、初場所で引退した元横綱・稀勢の里=荒磯親方=も現役時代と同じ白まわしで登場。午前10時の競馬場開門と同時に、大勢の人が宿舎の周囲を埋め尽くし、カメラやスマートフォンを片手に見入った。
第1レースのスタート直前には…