大阪府の松井一郎知事(大阪維新の会代表)と大阪市の吉村洋文市長(同政調会長)が任期途中で辞職し、4月の統一地方選と同日で知事・市長を入れ替える「出直しクロス選」が実施される見通しになった。公明党府本部と支持母体・創価学会幹部が1日会合を開き、大阪都構想を巡る維新との交渉について合意しない方針を確認した。
出直し選「維新終わらせるチャンス」 包囲網狙う自民
維新と公明は都構想の是非を問う住民投票の実施時期を巡る交渉で対立。松井氏は、7日にある都構想案を作成する府と市の法定協議会で公明が実施を確約すれば、交渉を妥結できるという考えを示唆していた。だが維新との対立を学会幹部らが容認したことで、公明側が歩み寄る可能性は事実上なくなった。
公明関係者によると、学会首脳が1日、大阪入りし、府本部幹部らと相次いで会合。統一選への対応について協議した。一連の会合の中で、府本部関係者から「維新側と交渉すれば、党内の士気がもたない」との意向が伝えられ、学会幹部間で異論は出ず、こうした考えが容認されたという。
松井氏は7日の法定協での公明の対応を見極めたうえで、状況について最終判断。公明側が住民投票の実施時期を確約しないと確認すれば、8日に吉村氏とともに辞職を表明する方針だ。今月中旬の府・市両議会の閉会後、それぞれ辞職する見通し。
知事選は21日、市長選は24…