悲しみの中にあっても、権勢は隠しようもない。和歌山県中部に位置する御坊市。2月23日、自民党の二階俊博幹事長が生まれ育ったこのまちに、5千人もの人々が押し寄せた。
御坊市民文化会館ではこの日、昨年12月26日に他界した二階氏の妻を偲(しの)ぶ会が営まれていた。羽田―関西空港便は、朝から満席状態。空港や最寄り駅にはシャトルバスが10台以上連なった。強い風が吹きつける中、自民党職員が「(2月10日の)自民党大会の出席者より多かった」と驚くほどの参列者が詰めかけ、会館外まで列をなした。
地元の支持者らに交じり、大島理森衆院議長、菅義偉官房長官、ソフトバンクホークスの王貞治会長らの姿もみえる。国会議員の参加者は約80人にのぼった。
近年では例がない実力派幹事長と言われる二階氏を支えるのは、政局の流れをつくる鋭敏な政治勘だ。
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