北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長を乗せた特別列車は、2日午後にベトナム北部のドンダン駅を出発した後、国境を越えて中国に入ったとみられる。中部の湖北省武漢では2日夜、駅に近い一部のホテルで宿泊が禁止された。特別列車の通過に備え、警備が強化された可能性がある。
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正恩氏の行程は公表されておらず、中国内で企業の視察をする可能性があるほか、北京で中国政府高官と接触する可能性も取り沙汰されている。平壌に戻る途中で専用機に乗り換えるとの見方もあったが、特別列車で中国を北上する可能性が高まっている。
中国の交通機関のダイヤにも乱れが出ており、国境沿いにある広西チワン族自治区憑祥(ピンシアン)と、省都の南寧を結ぶ一般の列車が2日と3日は運休となった。
韓国メディアによると、南寧の駅では、列車が外から見えないようにするためのフェンスが設置されているという。正恩氏はベトナムに向かう途中で、南寧の駅のホームでたばこを吸う姿を日本のテレビ局に撮影されていた。(広州=益満雄一郎)