中国海軍が4月23日に山東省青島で開く国際観艦式に、日本政府が海上自衛隊トップの海上幕僚長と護衛艦1隻を派遣する方向で最終調整していることがわかった。防衛省関係者が2日、明らかにした。昨年10月に開かれた日中首脳会談では防衛当局間のハイレベル交流などで合意しており、派遣は両国の関係強化の一環とみられる。
実現すれば、海上幕僚長の訪中は2014年以来、艦艇の中国派遣は11年以来で、いずれも3回目。国際観艦式は中国が海軍創設70年を記念し、増強が進む海軍力を内外にアピールする目的で開催する。前回は09年に開かれたが、日本の艦艇は招待されず、海上幕僚副長が出席した。
日中は偶発的な軍事衝突を避けるため、ホットライン設置についても協議を続けている。2月下旬に東京で開いた防衛当局者間の専門会合では、早期開設の必要性で一致した。