オーストラリアで政界引退を表明する現役大臣が相次いでいる。2日にはパイン国防相(51)とチオボー防衛産業相(44)が次期総選挙に立候補しないと発表。昨年8月に発足したばかりのモリソン政権で5人目となった。5月実施が有力の総選挙では与党保守連合が劣勢とされ、その前に見切りを付ける「引退ドミノ」の様相だ。
パイン氏は与党の下院リーダーを務める重鎮で、対日関係では自衛隊と豪軍の「訪問部隊地位協定」の交渉を率いている。
相次ぐ引退表明は、有望な女性政治家だったオドワイヤー女性担当相兼歳入・金融サービス相(41)が1月に発表したのが始まり。現役大臣以外でも、女性として初の外相を務め、人気が高いビショップ前外相(62)も2月に引退を表明した。モリソン首相(50)は昨年8月、与党内で起きたターンブル首相(当時)降ろしの後で就任。与党の人気回復を期待されたが、世論調査では、与党の支持率が最大野党の労働党を下回る状況が続く。
チオボー氏は選挙を待たずに防…