日立製作所とグループ会社10社の計11社12事業所が昨年4~9月、国の監督機関「外国人技能実習機構」の実地検査で、技能実習適正化法違反があるとして改善勧告や改善指導を受けていたことがわかった。朝日新聞の取材に日立が認めた。実習での必須業務を技能実習生にさせていないことや、給与が最低賃金を下回っているなどの違反が指摘されていた。
日立の実習生、最低賃金に届かず 技能実習適正化違法
日立では、笠戸事業所(山口県下松〈くだまつ〉市)で「電気機器組み立て」の実習生に必須業務以外の作業しかさせていないなど同法違反の実態があるとみて、実習機構に加え法務省などが昨年から今年にかけて実地検査し、日立への行政処分を検討している。日立広報・IR部は笠戸について「現時点で法違反と認定された事実はない」とするが、他の現場では違法状態が広がっていたことが明らかになった。
日立は経団連の中西宏明会長の…