サヨナラしたい8つの呪縛:4
「仕事してもいいけど、家事と育児はちゃんとやってよ。女なんだから」。神奈川県の看護師女性(48)は、地方公務員の夫(54)からそう言われ続けた。
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約25年前に結婚、現在、大学4年、1年、高校2年の3人の娘がいる。
女性は長女が生まれた後、数年、専業主婦をやった。というか、夫と義父母からのプレッシャーで専業主婦を続けた、という方が近いかもしれない。義父母に「働かなくていい」と言われ、夫も同調した。
三女が生まれた後は、また看護師として働きたい気持ちが強くなり、子どもたちを預け、クリニックで再び働き始めた。家事・育児に手は抜くまいと、朝ご飯を作り、幼稚園の支度をして、昼休みには自宅に戻り夕ご飯を作った。仕事が終わると、子どもを迎えに行って習い事に連れて行った。手が回らず、夫に手伝いを求めると、「自分でやれよ」。自分のペースを絶対崩さなかった。
夫は午後4時ごろには帰れる仕事だ。逆に女性の方は、帰りが午後9時ごろになることもある。その間、夫は食事の準備は全くしない。帰ってから女性が食事を作り始めると、「もういい。寝る!」とキレた。
娘たちの学校のことにも、全く関心がない。学校の宿題に親のサインをすることすら、拒んだ。たまに何かやると「やってやった」感を前面に出した。
徐々に「この人とは無理」とあきらめの気持ちが強くなった。約5年前、女性は耐えられなくなり、家事や子育てに対する不満を夫に1時間ほどぶちまけた。夫は何も言わないで、部屋を出て行った。
それ以来、夫婦の会話はほとん…