中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が5日、北京の人民大会堂で開幕した。2019年の経済成長率の目標が発表され、「6~6・5%」と前年の「6・5%前後」から引き下げられた。李克強(リーコーチアン)首相は政府活動報告で、減税やインフラ投資の拡大で成長の減速に対応する方針を表明。米国との対立など内外の情勢への厳しい認識を踏まえ、「激闘の準備をしておく必要がある」と呼びかけた。
15日まで開かれる全人代は、米中通商紛争などを背景に景気の減速が強まるなかで開幕した。李氏は報告で「我が国の発展が直面する環境は複雑さと厳しさが増し、リスクと試練が増える」との見通しを示した。
李氏は報告で、中国経済のエンジンとなっている消費を盛り上げるため、積極的な財政政策をとる方針を表明。大規模減税とインフラ投資の拡大が柱で、インフラ投資の財源となる地方特別債の枠を6割近く増やす。
また、民間企業の資金調達難に…