米国務省は、米政府の事実上のパレスチナ代表部として機能してきたエルサレムの米総領事館を4日から在イスラエル米大使館に吸収、統合すると発表した。
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統合方針は昨年10月、ポンペオ米国務長官が示し、パレスチナ側が「(イスラエルとパレスチナの)2国家共存ではなく、(エルサレムやヨルダン川西岸での支配を拡大する)『大イスラエル主義』を強いるもの」と強く反発していた。
米国務省のパラディノ副報道官は3日の声明で、「外交に関する業務の効率性を高める世界的な取り組みの一環。エルサレムや西岸、ガザに対する米国の政策変更を意味しない」と述べた。「エルサレムにおけるイスラエルの主権の境界は、当事者間の最終地位交渉の議題」とした。
トランプ米政権は2017年12月、エルサレムをイスラエルの首都と宣言し、昨年5月に米大使館を移転した。(エルサレム=渡辺丘)