世界がかたずをのんで見守った、タイの少年ら13人の洞窟からの救出劇が、ヒット映画「クレイジー・リッチ!」を手がけた米映画会社によって映像化されることになった。少年らには協力費として、1人あたり200万~300万バーツ(約700万~1千万円)程度が支払われるという。
タイ文化省の関連機関によると、映像化するのは、ロサンゼルスなどに拠点を置く「SKグローバル・エンターテイメント」社。華人の超富裕層を描いた「クレイジー・リッチ!」も手がけた。近く正式に契約を結ぶ見通しで、動画配信サービス「ネットフリックス」で放映される予定という。
少年らが救出された後、映像化したいという申し出が内外の映画会社などから相次いだ。少年らに過大なストレスがかからないよう、タイ政府が間に入り、保護者らと話し合いながら各社の企画を審査した。
昨年6月、タイ北部チェンライの洞窟に入った地元サッカーチームの少年12人と男性コーチが、大雨による増水で出られなくなった。入り口から約5キロの岩場に無事でいるのが確認され、軍などは経験豊富なダイバーを内外から集めて救出する作戦を決行し、18日目に全員が生還した。(バンコク=染田屋竜太)