東日本大震災からまもなく8年。東京電力福島第一原発事故で全町避難が続く福島県双葉町で9日、伝統の「じゃんがら念仏踊り」が奉納された。同町山田地区の住民で作る「山田芸能保存会」のメンバー5人が、震災で犠牲になった人たちの慰霊のために舞った。
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江戸時代に南部のいわき地域から伝わったとされる。震災前は毎年8月のお盆の時期に、家族を亡くした人の家庭を回っていた。震災後は途絶えていたが、2017年に同町中浜地区の海岸で再開され、今年で3回目。防潮堤工事が始まったため、今年は再建した八幡神社の境内で行われた。
同保存会の鈴木慶一会長(54)は「今後、避難指示の解除も増えていくだろう。少しずつでも双葉町での生活に戻っていければ」と話した。(関田航)