11日午前9時半ごろ、長崎県諫早市役所などに「爆発のような大きな音がした」「家や窓が揺れた」といった通報が相次いだ。県警によると、長崎市平間町の九州新幹線西九州ルート平間トンネルの工事現場でコンクリートをまくポンプ車のパイプが破裂する事故があり、これが大きな音や揺れの原因になったとみて調べている。
諫早市や地元の消防によると、通報や問い合わせは30件以上あった。長崎市や長崎県大村市にも、同様の通報が数件ずつ寄せられた。
パイプの破裂は11日午前9時ごろと9時半ごろに発生。県警によると、平間トンネル出入り口の壁にコンクリートを吹き付ける作業の最中で、コンクリートを出す圧力が強すぎたことが原因とみられる。破裂によるけが人はいないという。県や気象台なども、関係する被害や災害は確認していないという。
工事を手がける鉄道建設・運輸施設整備支援機構九州新幹線建設局(福岡市)がパイプの破裂の詳細を確認している。現場の作業員からは、破裂音とは別に「大きな音を聞いた」という話も出ているといい、音の発生源などを調べている。(中川壮、弓長理佳)