北朝鮮による拉致被害者の地村保志さん(63)=福井県小浜市=が12日、首相官邸で安倍晋三首相に面会し、日朝トップによる直接交渉で拉致問題を解決するように訴えた。
地村さんが安倍首相と面会するのは第1次安倍政権時代の2007年2月以来、12年ぶり。地村さんは「一番心配するのは被害者の高齢化。被害者が元気な時に救出してあげないと、本当の意味での解決にならない。安倍総理がじかに(金正恩〈キムジョンウン〉・朝鮮労働党委員長と)会話をして、突破口を開いてほしい」と訴えた。安倍首相は「最終的には私自身が金正恩委員長と向き合わなければならないと考えている」とこたえた。
この日は地元の松崎晃治小浜市長や支援団体のメンバーらとともに面会。早期解決を訴える要望書とともに、福井県内で昨年5月以降に集めた署名約3700筆を手渡した。