ワクチン被害、訴えた母は拘束 中国、全人代は門前払い——贯通日本资讯频道
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ワクチン被害、訴えた母は拘束 中国、全人代は門前払い

中国の習近平(シーチンピン)指導部は開催中の全国人民代表大会(全人代)で、不正ワクチンなど人々が苦しむ問題の解決や生活の向上をアピールしている。だが、政策に意見を反映させたいと願う人々の口は封じられ、訴えは指導者たちに届かない。


質の低いワクチンがたびたび問題になってきた中国では昨年も、吉林省の製造会社の狂犬病ワクチンに製造過程で記録の偽造などの不正が発覚。全人代はワクチン管理法案を審議中だ。国家薬品監督管理局の焦紅局長は11日の会見で「監督を強化し、問題があれば厳しく調査する。目標は国産ワクチンに対する信頼を高めることだ」と強調した。


だが、李克強(リーコーチアン)首相が政府活動報告で「人民の生命と健康の防衛線を断固守る」と訴えた5日、河南省から北京に来ていたワクチン被害者の母、何方美さん(33)は地元当局に連れ戻され、騒動挑発罪で15日間の拘留処分を受けた。


2月末から政府の関係部門などでほかの被害者家族らと陳情や抗議を続け、4日に北京中心部の王府井で募金活動をしていたところを拘束された。


2歳の娘は昨年受けたワクチンの副作用で手にマヒが残ったほか、体のバランスが取れずきちんと座れなくなった。今も治療を続ける毎日だ。子どもが亡くなったり、全身にマヒが残ったりした家族もいる。地元政府と関係が深い医療機関がワクチンとの因果関係を認めることはまれ。治療はすべて自費で、多くの家族が経済的に苦しむ。


仕事をやめ、10年以上、息子(23)の治療に奔走する父親は「200万元(約3300万円)以上かかっている。すべて親戚や友人からの借金だ」と言った。それなのに、政府の疾病予防管理センター担当者が先月の記者会見で「中国のワクチンは世界最高レベルだ」と言い放ち、家族らの気持ちを逆なでした。


全人代前に当局から警告


家族らは、被害とワクチンの因果関係を調べる第三者機関や、補償基金の設立を訴えてきた。今の法案では不十分だとして政府の責任者や地元の全人代代表を訪ねようとしたが、門前払いされたという。北京に来たのは全人代期間中なら政府や代表に意見を聞いてもらえると思ったからだ。大半が地元に連れ戻され、何さんを含め少なくとも7人が拘留された。


何さんは北京に来る前、地元当局に「もうすぐ全人代が始まる。SNSでの発言を控え、ほかの家族と一緒に活動するな」と警告されたが従わなかった。拘束前、何さんは記者の取材に「子どもを救うために要求や交渉をするのは悪いことなんでしょうか。他に方法がないのに」と語った。


何さんの夫、李新さん(40)は「政府や代表は困難な人々を助けたいと言いながら、庶民が本当に意見を伝えたい時には会ってもくれない」と嘆く。


ワクチン被害者家族だけではない。政府は「社会の大局の安定を保つ」(政府活動報告)とし、全人代の期間中、多くの民主活動家らを拘束・軟禁したり、「旅行」名目で地方に連れて行ったりしている。


人権派として知られる河北省の盧廷閣弁護士(48)も2日夜から失踪中だ。先月下旬、全人代の立法権限を厳格化する憲法改正をネット上で提案した。支援者によると、地元の司法部門の職員が「4、5日学習させる」と言って連行した。


人権派弁護士の一斉拘束事件で有罪判決を受け、先月28日に出所した後の行方が分からなくなっていた江天勇弁護士(47)は2日、以前住んでいた北京には戻らず、当局に河南省の実家に戻された。支援者によると、常に行動を監視されている状態だという。(北京=延与光貞)


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