昨年の全国中学校体育大会(全中)の覇者、吉井虹(こう)(15)=静岡・焼津市立港中、中川部屋=が大相撲春場所(エディオンアリーナ大阪)でデビューした。中学横綱が進学せずにプロになるのは、まれな例だ。中卒から横綱になった稀勢の里と同じ道をめざしている。
元稀勢の里がNHK解説デビュー 「緊張しちゃった」
身長177センチ、体重150キロ。2日にあった新弟子検査では、高校生や大学生の中に交じっても見劣りしなかった。「2年間はケガしない体作りをして、5年以内に関取になりたい」。春場所2日目に始まった前相撲に臨み、恒例の出世披露も済ませた。
琴奨菊、栃煌山、貴景勝、元大関雅山……。歴代の中学横綱には、そうそうたる顔ぶれが並ぶ。だが意外なことに、吉井をのぞく過去47人(48大会)のタイトル獲得者のうち力士になったのは、半分に満たない20人。うち、中学から直接角界入りしたのは3人しかいない。
総じて、中卒の力士は減少傾向…