すさまじい銃声、悲鳴を上げて逃げる人々、じゅうたんに流れた血――。ニュージーランド(NZ)南部クライストチャーチで49人が犠牲になったイスラム教礼拝所(モスク)の銃乱射事件から一夜明けた16日、現場に居合わせた人々が惨劇の様子を証言した。殺人罪で起訴された豪州人の男が反移民の白人至上主義を募らせ、事件を企てた状況も明らかになりつつある。
15日午後、ビジネス専門学校に通うインド出身のアシフ・シャイフさん(44)はクライストチャーチのヌールモスクの金曜礼拝にいつも通り参加していた。数百人が集まっていた。
指導者による説教が始まって5~6分が過ぎた頃だった。突然、地鳴りのような音が響いた。約5秒後、誰かの叫び声が聞こえた。
「銃声だ」
発砲しながら誰かが出入り口の…