フィギュアスケートの世界選手権の男子表彰式が24日、さいたまスーパーアリーナであり、ファン向けに公開され、総合2位の羽生結弦(ANA)が登場した。3千人のファンを前に思いを語った。
羽生「ゾワッとした感覚、もっと味わいたい」 一問一答
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名前を呼ばれた羽生は3回お辞儀をしてステージに。司会者から「眠れましたか」と聞かれると、「3時間ほど。反省会をしました。終わった瞬間は頑張ったと思ったが、振り返ってみたら汚いジャンプだらけだなと。誰が見てもGOE(出来栄え点)5をつけたいなと思えるジャンプを目指します」と語った。
「再び頂点に立つために必要なのは」と聞かれ、「隣にいる彼ら(優勝のネーサン・チェンと3位のビンセント・ゾウ=いずれも米)含めて技術がどんどん高くなって、4回転の種類の壁も越えてきて、なんていうのかな、えへへ、自分ももっと越えたいなと。彼らがノーミスしても完璧なフリーの演技をしてもどんな状況でも、僕がクリーンな演技をしたら絶対勝てる状態目指して頑張ります」。
最後に来季の目標を聞かれると、「言わせたいだけですよね」とにやり。「(4回転)アクセル頑張ります。ルッツも頑張ります。フリップも頑張ります」と話すと、ファンから大声援が上がった。「これ(表彰式)に来るために(ファンの方は)大変だったと。来られなかった方にも声を届けたい。どんな状況からでもいろんな熱い思い、応援、心配の声が届いていました。これからも心配かけさせると思うんですが、一緒に戦ってくださるとうれしいです」と語った。
表彰式に参加する3千人分の整理券は24日午前6時開始予定で配布された。未明から会場を囲むように入場を待つ長蛇の列ができた。
横浜市の60代女性は近くにホテルをとってほぼ徹夜で臨んだ。「生で羽生選手を見たかった。元気が出る。家族から『老春』を楽しんでいるね、と言われています」と満面の笑みだった。(浅野有美)