京都市を訪問中の天皇、皇后両陛下は25日、京都御所で茶会を開いた。即位30年を祝い、近畿地方の2府4県の知事や市長、住職、宮司ら約210人が出席した。
【特集】去りゆく平成、新元号へ
【写真特集】天皇皇后両陛下 ともに歩んだ平成
天皇陛下は「父祖の地であるこの京都において、みなさんと共にひとときを過ごすことを誠にうれしく思います。この機会に出席されたみなさんの健康と幸せを祈ります」と述べた。
両陛下の京都府への訪問は在位中最後になる。出席した和歌山県出身の歌手・坂本冬美さんは、皇后さまから「のど自慢をよく拝見します。みなさまのためにいい歌を歌って下さいね」と声をかけられたという。
明治、大正両天皇の逝去時に棺(ひつぎ)を担ぐなど、皇室と長い付き合いのある八瀬童子会の玉川勝太郎会長(78)=京都市左京区=も出席。茶会に先立ち、玉川さんは京都御所で両陛下を出迎え、天皇陛下から出迎えの謝意を伝えられたという。玉川さんは「ご退位されることは少し寂しいですが、最後にお出迎えできて感慨深い」と話した。(緒方雄大)