タイの民政移管に向けて24日に実施された総選挙について、軍事政権と対立するタクシン元首相が25日付の米紙ニューヨーク・タイムズに寄稿し、「これほどの不正が行われるとは信じがたい」と批判した。タクシン派のタイ貢献党も26日の記者会見で、不正を追及する姿勢を示した。
総選挙ではタイ貢献党が第1党になる可能性が高いが、第2党をうかがう親軍政の国民国家の力党による連立工作などで、軍政のプラユット暫定首相の続投が濃厚だ。タクシン派は「不正」を訴え、巻き返しを図る考えだとみられる。
タクシン氏は「一部地域で票数が投票者より多かった」と指摘。疑わしいほど無効票が多く、適切に記入されていない票が国民国家の力党の票として数えられたとし、「軍政指導者らは恥知らずで、何があろうと権力にとどまりたいのだ」と非難した。
また、首相指名選挙に軍政が事…