トランプ米政権を揺るがした「ロシア疑惑」をめぐり、バー司法長官が数週間後に、マラー特別検察官がまとめた捜査報告書のより詳細な概要を公開する見通しとなった。トランプ大統領は勝利宣言をしたが、多くの謎は残ったままで、議会での追及や世論の動向に注目が集まる。もみ消しや幹部解任などの司法妨害疑惑は、ニクソン大統領の辞任につながったウォーターゲート事件など過去の事例とも類似点があった。
ロシア疑惑の捜査報告書、数週間後に「概要」公表を検討
「架空イスラム団体を名乗り接近」 ロシア側の工作証言
「マラー報告書は素晴らしい。司法妨害はなし、結託もない。最高だ」。トランプ氏は26日、記者団に、ロシア疑惑は過去のことであるかのように強調した。
バー氏が24日に公表した捜査報告書の「主要な結論」では、ロシアとトランプ氏陣営との共謀は認定されなかった。トランプ氏による司法妨害の有無については、マラー氏は判断を見送り、バー氏が「証拠不十分」と結論づけた。
ただ、ロシア疑惑の謎はなお多い。25、26日に実施された世論調査では、報告書の詳細を公開すべきだとする人は82%に上った。司法省がより詳細な概要の公開に迫られたのは、こうした声に押されたためだ。
くすぶる疑念で最大のものは、…