韓国政府は3日、韓国と北朝鮮を隔てる非武装地帯(DMZ)周辺に遊歩道を設けるなど整備し、今月末から段階的に観光スポットとして開放すると発表した。日本人ら外国人観光客の受け入れも検討する。ただ、南北が対峙(たいじ)する最前線でもあり、安全確保について懸念する声も出ている。
対象は、DMZ沿いの3地点(高城(コソン)、鉄原(チョロン)、坡州(パジュ))。いずれも昨年に南北が結んだ軍事分野の合意に基づき、監視所の撤去や地雷撤去などが進められている。このうち坡州はソウルから車で約2時間の近さで、路線バスも走っている。韓国ではこれまで、軍事境界線上にある板門店が外国人観光客らに開放され、人気だった。
DMZは朝鮮戦争(1950~53年)の休戦時に設けられ、60年以上にわたり人の立ち入りや開発が禁じられてきた。このため、手つかずの自然が残るとされる。韓国政府は今月末、まず北朝鮮側の名勝、金剛山にほど近い高城地区を試験開放し、対象地区を拡大していく考えだ。
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