統一選前半戦の投開票を翌日に控えた6日、首長ダブル選になった大阪では最大の争点の大阪都構想を巡って、推進派の候補と反対派の候補が、それぞれ夜まで舌戦を繰り広げた。知事選が保守分裂になった福岡や島根、福井でも、候補者が最後まで支持を訴えた。
大阪府知事選・大阪市長選の最大の争点になっている都構想は、大阪市をなくして東京23区のような特別区に再編する制度改革だ。選挙戦最終日の6日夜、反対派の自民党や公明党府本部が推薦する「反維新」勢力と、推進派の大阪維新の会の候補者はそれぞれ最後の演説の地に大阪市内を選び、舌戦を繰り広げた。
反維新勢力側は、知事選に立候補した小西禎一(ただかず)・元副知事(64)と市長選に立候補した柳本顕(あきら)・元自民市議(45)が、そろってJR大阪駅前(北区)で最後の訴えのマイクを握った。
小西氏は「都構想の『分断と対立の政治』から、『対話と協調の政治』に大きく変えよう」と主張。柳本氏は「今回は大阪市をなくすかどうかを問う戦い。市民の手に大阪の政治を取り戻そう」と訴えた。
一方、維新政調会長で知事選に立候補した吉村洋文・前大阪市長(43)と市長選に立候補した維新代表の松井一郎・前知事(55)は南海難波駅前(中央区)で、最後の訴えに臨んだ。
吉村氏は「大阪を成長させるために都構想が必要。改革を終わらせるわけにはいかない」と強調。松井氏は「7年4カ月、府市を一体で動かしてきた。二度とバラバラにしないで欲しい」と語った。
知事選・市長選は7日投開票で、同日深夜には大勢が判明する見込みだ。