大阪湾に浮かぶ人工島の開発をめぐり、大手ゼネコン各社が動いている。2025年に大阪・関西万博の開催が決まった夢洲(ゆめしま)だ。カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致にも期待が高まるなか、地元の建設業界が気をもむのは大阪ダブル選挙の行方だ。(五十嵐聖士郎)
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「開発できる場所に目星をつけながら、可能性を探っている。(夢洲周辺の)街は一変するだろう」。大手ゼネコン役員は朝日新聞の取材にこう語る。
大阪府と大阪市は今年2月、土地造成や地下鉄延伸など夢洲のインフラ整備費として、2025年の万博開催までに930億円を投じると発表した。民間開発も見込まれ、総工費1千億円超のタワービル構想のほか、南隣の咲洲(さきしま)地区ではマンションやホテル、商業施設の計画もある。
大手ゼネコン各社によると、万博に加えてIRの誘致が決まれば夢洲周辺の開発が一気に進むとみて、昨春以降、専門部署を新設して、都市開発の大型受注獲得へ動き出している。
夢洲はごみ焼却灰などの処分場…