菅義偉官房長官は自身が次期首相候補に取りざたされることについて、8日の記者会見で「(首相になることは)まったく考えていない」と3度、繰り返した。新元号「令和」の発表役を担った菅氏だが、本人は知名度上昇は一時的とみている。首相の座に意欲がないことを改めて強調するが、永田町では当面、動向が注目されそうだ。
自民党の二階俊博幹事長は、10日発売の月刊誌「文芸春秋」のインタビューで「難しい時代に官房長官として立派にやっている。それは素直に評価に値する」と発言。菅氏が「ポスト安倍」の有力候補との認識を示した。
このことを会見で問われた菅氏は「今まで発言しているようにまったく考えていない」と否定。世論調査で次期首相候補に名前が挙がることを問われても「まったく考えていない」と繰り返した。菅氏は周囲に「今だけの人気でいずれ収まるだろう」と語る。
「平成」を発表した小渕恵三元官房長官(当時)は後に首相に就いた。(岡村夏樹)