愛知県は10日、同県瀬戸市の養豚農場で、家畜伝染病「豚(とん)コレラ」の新たな感染を確認したと発表した。県によると、今回の農場では4500頭余りの豚を飼育しているといい、同日午後にも全頭の殺処分を始める予定だ。
【特集】豚コレラ
県によると、9日昼ごろ、農場から「飼育している豚に発熱があり、元気がない」との通報が県にあったという。県の中央家畜保健衛生所での検査の結果、10日朝、28頭のうち22頭で豚コレラの陽性反応が確認された。県は10日午後に緊急対策会議を開き、防疫方針などを決める。
今回の農場は、3月27日、29日に豚コレラの感染が確認された瀬戸市の「養豚団地」の一角にあり、同27日以降、豚の移動は行われていない。今回の農場は同29日の検査では「陰性」とされていた。
団地内には4農場あり、このうち今回を含め計3農場で感染を確認。残る1農場は今回の農場から南西に約500メートル離れており、県はこの農場を検査する。
豚コレラは豚とイノシシが感染し、発熱や食欲不振、うずくまりなどの症状がみられる。致死率は高いが、人はかからず、感染した豚などの肉を食べても人体に影響はないとされる。