自由党共同代表の山本太郎参院議員(東京選挙区)が10日、国会内で記者会見し、同党を離党する意向を明らかにした。すでに政治団体も発足させており、山本氏は「違う角度から野党結集を促す」としている。
山本氏は同日、会見に先立ち小沢一郎代表と面会して離党の意向を伝えた。山本氏によると、小沢氏は慰留しなかったが、離党の時期について自由が現在進めている国民民主党との合流協議の結論が出た後とすることを確認したという。山本氏は政治団体「れいわ新選組」を1日に立ち上げており、夏の参院選での候補者擁立を目指して寄付金を募る考え。国会では、国民と自由との統一会派に残る方向だ。
夏の参院選で改選を迎える山本氏は、2013年に脱原発を掲げて初当選したが、合流協議中の国民が原発再稼働を条件付きで容認していることから、原発政策でどう折り合いをつけるかが課題となっていた。最大野党の立憲民主党が「単独主義」を貫き、野党結集が進まないことも懸念していた。
ただ、山本氏の動きについて野党内では冷ややかな見方が強く、「山本氏の振るまいには批判も多く、ついて行く人がいるか疑問だ」(国民のベテラン議員)といった声も出ている。(河合達郎)