中国軍の戦闘機が3月末、台湾が主張する台湾海峡の中間線を越えて飛行した問題で、米艦船が台湾海峡を繰り返し通過していることへの牽制(けんせい)が目的だったと中国軍と中国政府の複数の関係者が明らかにした。台湾を軍事面で支える米国と、「一つの中国」原則を掲げる中国の対立がエスカレートしている。
台湾国防部(国防省)によると、中国の戦闘機「殲11(J11)」2機が台湾海峡の中間線を越えたのは3月31日。午前11時過ぎ、台湾軍が中国軍機の通常と異なる飛行を察知した。台湾の離島、澎湖島の南西海域の上空で、台湾の本島まで約190キロの距離だった。
台湾軍はF16戦闘機4機を南部の嘉義基地から緊急発進させ、中国軍機に警告。中国軍機は中間線の台湾側を10分ほど飛行した後、西へ飛び去った。
中間線は1950年代に米軍が設けたとされ、台湾国防部は「暗黙の了解のもと、地域の安定のために引かれた」との立場だ。中国側は中間線の存在を認めていないが、2011年に米軍機を追跡していた中国のスホイ27戦闘機2機が約2分間、中間線を越えた「偶発的事案」(中国軍事筋)などを除けば、すみ分けは守られてきた。
中国側は国務院台湾事務弁公室…