昨年1月に自殺とみられる転落死をした名古屋市立中学校1年の女子生徒(当時13)について、市教育委員会が「いじめ行為は認められない」とする調査結果を遺族に示した。遺族が15日、「内容が不十分」として市に対し再調査を求める考えを示した。
父親が15日、会見した。女子生徒は昨年1月、名古屋市名東区の集合住宅から転落し、搬送先の病院で死亡した。前年9月に転入し、亡くなった日はソフトテニス部の合宿に参加する予定だったという。
市教委は昨年5月に第三者による検討会議を立ち上げ、いじめの有無などを調べてきた。14日に遺族に示した報告書には、いじめはなかったと結論づける一方、自殺の理由を「ソフトテニス部の練習などで肉体的、精神的に疲弊していた。正月明けに急激に現実に戻り、不安が大きくなったと推測される」と記載していたという。
父親によると、女子生徒が亡くなった直後に学校が実施した校内アンケートには「悪口を言われていた」など、いじめが推測される内容があったという。父親は「いじめ以外は考えられない」と述べ、遺族が関われないことや調査手法が不透明として「報告書の全てが不服だ」と話した。