金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が16日、養魚場と軍の飛行訓練の視察を行った。国会にあたる最高人民会議で12日に演説を行ってから初めての現地指導。経済と軍事の両方を重視する姿勢を改めて示す狙いがあるものとみられる。朝鮮中央通信が17日、報じた。
正恩氏は最近、「自力更生」を訴え、経済重視の姿勢を強調している。軍が運営する養魚場を視察した際には、「国の養殖技術を押し上げるうえで人民軍が多くの仕事をした」と語った。
正恩氏は、平壌の空の防衛にあたる朝鮮人民軍航空部隊の飛行訓練も視察。「首都の防空任務を頼もしく遂行している飛行士を見ると安心する」と語った。
2月にハノイで行った米国との首脳会談が物別れに終わり、安全保障に対する国民の不安感を取り除く目的があるとみられる。(ソウル=神谷毅)