神戸市中央区のJR三ノ宮駅前で21日午後、市営バスが多数の歩行者をはねた事故。目撃者によると、バスは多数の人が渡っていた横断歩道にゆっくりと進入し、その場にいた人を次々とひいたという。
神戸市営バスがはね、男女死亡 容疑の64歳運転手逮捕
神戸市須磨区の男性会社員(34)は、歩行者が目の前でバスにひかれるのを見た。「4、5人が倒れ込んでいたように見えた。一瞬何が起きているのかわからず、とっさのことで声が出なかった。自分もあと一歩で巻き込まれていたと思うと、本当に怖い」
帰宅途中の男子高校生(17)によると、事故はバスが停留所から発車した直後に起きたという。横断歩道の歩行者用の信号が青に変わり、人が一斉に渡っていたところに、バスが徐行するようなスピードで進入。人々をはねた後、JR三ノ宮駅の高架の柱にぶつかり停止した。
「ギャー」という悲鳴が聞こえ、路上に女性2人が倒れていた。うち1人はうつぶせで周囲の人が声をかけても、反応がなかったという。バスの運転手が、慌てた様子で倒れた人に声をかけているのも目撃した。
男子高校生は「いつも通学で使っているバスが、まさかこんな大きな事故を起こすと思わなかった。市バスは安全でないといけないと思う」と話した。