21日午後2時ごろ、神戸市中央区布引(ぬのびき)町4丁目のJR三ノ宮駅前の県道で、市営バスが横断歩道に突っ込み、歩道上の歩行者を次々ひいた。兵庫県警によると、同県明石市の大学生、柳井梨緒さん(20)と神戸市須磨区のアルバイト、那須勇成(ゆうせい)さん(23)が死亡し、25~55歳の男女6人が重軽傷を負った。
県警はバス運転手の大野二巳雄(ふみお)容疑者(64)=神戸市長田区=を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死)容疑で現行犯逮捕した。大野容疑者は「ブレーキを踏んで発進のための作業をしている際にバスが急発進した」と説明。一方、低速で横断歩道に進入したとの目撃証言もある。
神戸市によると、このバスはオートマチックのディーゼル車。毎年の車検のほか、3カ月に1度の法定点検を受けており、問題は報告されていないとしている。
現場はJR三ノ宮駅のすぐ北側の交差点。商業施設が集まる繁華街の一角で、周囲は一時騒然とした。