安倍晋三首相は今回のトランプ米大統領との首脳会談で、徹底した「抱きつき外交」を演出した。メラニア夫人の誕生祝いにまで顔を出し、昭恵夫人から手作りのお茶をプレゼント。トランプ氏の機嫌を損ねまいとする懸命の努力は、「朝貢(ちょうこう)外交」のようにも映るが、首相にとって今回の訪米は、夏の参院選に向けた計算があったに違いない。
自動車を含む日米貿易交渉が本格化し、日米安保では米側が駐留経費負担(HNS)の大幅増額要求に手ぐすねを引く。何とかこうした問題にトランプ氏が直接介入するのを防ぎ、参院選前に問題を表面化させたくない。ならば自分が米国に足を運び、蜜月を演出しようと考えたのだろう。
日本政府内には今回の首相訪米…