安倍晋三首相は12日夜(日本時間12日深夜)、テヘランのサーダーバード宮殿でイランのロハニ大統領と会談した。ロハニ師は会談後の共同記者発表で「米国との戦争を求めない。核合意を維持していきたい」と述べた。
行きたい国「イランだね」即答 首相に9年前の後悔あり
日本の首相のイラン訪問は1978年9月の福田赳夫首相以来約41年ぶり。ロハニ師は発表で「米国との戦争は求めていない。だが、攻撃を受ければ断固たる対応をとる」と語った。安倍首相は「なんとしても武力衝突は避ける必要がある」と述べた。会談冒頭では「日本とイランの友好関係に今回の首相の訪問は非常に役に立つ」、首相は「就任以来、私はイランとの関係を重視してきた」と応じた。両首脳の会談は、昨年9月のニューヨークの国連総会の時以来、8回目だ。
首相は13日には最高指導者ハメネイ師とも会談の予定。
首相は出発前日の11日、トランプ米大統領と電話で協議した。対応方針をすりあわせたとみられる。米国は昨年5月、イランが核開発を大幅に制限する見返りに欧米が経済制裁を緩和させるという核合意から一方的に離脱。経済制裁を復活させ、原子力空母を中東に派遣するなど圧力を強めている。イランは核合意の履行の一部停止を打ち出すなど反発し、緊張が高まっている。
首相は出発前の12日午前、羽田空港で「国際社会の注目が集まる中で、この地域の平和と安定に向けて、日本としてできる限りの役割を果たしていきたい」と記者団に語った。
会談で首相は、核合意の枠組みを引き続き支持し、イランに履行の継続を求めたうえで、米国やサウジアラビア、アラブ首長国連邦などとの対話を踏まえ、緊張緩和を求めたとみられる。今年は日イランの外交関係樹立90周年にあたり、両国の友好関係の発展も確認する。
イラン政府関係者によると、ロ…