森友学園の公文書改ざん問題や前事務次官のセクハラなどの不祥事が相次いだ財務省は、再発防止策の進み具合をチェックする有識者会議を設置する方針を決めた。「最強官庁」の異名をとる財務省が、外部からの監視を継続的に受ける仕組みをつくるのは異例。6月下旬にも公表する再発防止策の最終報告書に会議の設置を盛り込む予定だ。
財務省は前代未聞の不祥事だったことから、有識者によるチェックが不可欠と判断した。ただ、不祥事の調査では第三者委員会を設置せずに批判を受けており、閉鎖的な組織で十分に機能するかが課題となる。
複数の財務省幹部が明らかにした。会議は、ボストンコンサルティンググループで財務省による再発防止策をとりまとめている秋池玲子氏や、法令順守の助言をしてきた山口利昭弁護士、経済界から小林喜光・前経済同友会代表幹事の3人を起用する方向だ。
一連の不祥事では、上意下達や組織防衛を優先させる一方、法令順守がおろそかになっていた体質があぶり出された。財務省は昨年7月に再生プロジェクト本部(本部長・岡本薫明(しげあき)事務次官)を設置した。今年6月までの1年間の工程表を作り、信頼回復に向けて「組織風土の抜本的な改革」が必要との認識を打ち出していた。
昨年10月の中間報告では2年…