改元後初となる6日に行われた大相撲夏場所(12日初日、東京・国技館)前の横綱審議委員会のけいこ総見では、相撲解説者で元横綱の北の富士さんのぼやき節が炸裂(さくれつ)した。
場所の注目となる新大関貴景勝は11番取って3勝8敗。早めに息が上がり、普段の粘り強い押しがみられないまま、横綱鶴竜や大関豪栄道、高安らに黒星を喫した。
右腕の負傷で出場が微妙な白鵬は、申し合いには参加せず、最後に貴景勝にぶつかり稽古で胸を出しただけで引き揚げた。
低調な内容に北の富士さんはしかめっ面で、「目立ったのは鶴竜と豪栄道ぐらい。質、量ともに見るべきものがない。もっとガーッと行って欲しかった。こっちもそんなに暇じゃあない。新時代だから期待してきたのにがっかり」と肩を落とした。
稽古をしなかった白鵬については、「いいコーチじゃあないの。理事長みたいだ」とコメント。田子ノ浦部屋の稽古場で引退した元横綱稀勢の里の荒磯親方が弟弟子の高安を圧倒していることをおちょくって、「今場所、稀勢の里が出場したら優勝候補の一番手」とも。
「(令和が始まった)今年は、おとなしくしていようと思ったが、最初からぼやきだな」と自嘲気味に笑った。