ミャンマーの少数派イスラム教徒ロヒンギャの殺害事件を取材していたロイター通信のミャンマー人記者2人が、国家機密法違反の罪で実刑判決を受けて収監されていた問題で、ロイター通信は7日、2人が恩赦で釈放されたと報じた。
同通信によると、ミャンマー大統領府は7日、6520人の恩赦を実施すると発表。その後、2人がヤンゴン郊外の刑務所から出たのを確認したという。
ワローン記者(33)とチョーソーウー記者(28)は2017年12月、ロヒンギャが国軍に殺害された事件を取材中に、極秘資料を入手したとして国家機密法違反容疑で逮捕された。裁判の過程で警察官が「事件はでっち上げだった」と証言したが、18年9月に禁錮7年の判決が言い渡され、先月23日に最高裁が上訴を棄却していた。
この事件をめぐっては欧米諸国や国際人権団体などから、報道の自由を侵害するものだとの批判が上がっていた。(バンコク=貝瀬秋彦)