ビデオカメラに映った大勢の人物を、服の色やしぐさで描き分けて人形のような「アバター」(分身)で表示するソフトウェアを、立命館大学などのグループが開発した。顧客や通行人のプライバシーを侵害せずに店の混み具合や雰囲気をリアルタイム表示することができる。商業施設や交通機関での需要が見込まれるという。
立命館大理工学部の山内寛紀教授(画像認識工学)が、日本画像認識協会(東京)や電機メーカーなどと共同で開発した。カメラがとらえた生画像から人工知能(AI)が人物を識別。画面に映ったすべての人をアバターに変換する。毛髪や服装の色のほか、姿勢や歩き方を類型化し、強調して表示する。
さらに、AIが判別した身長や体格、性別もアバターに反映する改良版を開発中という。人物の特定にはつながらず、個人情報保護法に触れない要素のみを抜き出して表示できる。
通常のビデオ映像は奥行きを感…