ロスジェネはいま
増える非正社員、広がる格差、膨らむ不安……。ロストジェネレーションを巡る状況はいまも深刻だ。平成から令和に時代は移るが、問題は解消されないまま引き継がれる。思わず暗い未来を想像してしまうが、「令和の時代、平成の遺産を活用すればロスジェネは救われる可能性がある」という識者がいる。42歳の同世代だからこそ語れる思いを聞いた。
【特集ページ】ロスジェネはいま
「若者を安定した雇用に引き戻すのは難しい。はしごを外したのは、上の世代。最低限の生活を保障するセーフティーネットを充実させるしかない」
《2007年1月の朝日新聞の連載記事で注目されるようになったロスジェネ問題。30歳の若手社会学者だった阿部真大さん(42)は当時、記者の取材に、そう答えていた。
ロスジェネ。10代のころにバ…